国産材

こんにちは。
田中大工店です。

今朝、3月で辞められる材木店の方が材木を届けにきていただき、その木の良さを改めて実感しました。
紀州杉ですが本当に素晴らしい!!!
触っているだけで鉋をひくのが楽しみになるくらいです。

国産材ですが、日本の国土の70%を占めるのが森林です。

しかし外材を輸入し使用しているのです。自給率は3割きっているそうです。

国産材は流通量が少ないため、外材のほうが目にする事のほうが多いかもしれません。

そこにいたるまでには沢山の理由があり現状にいたるのですが。。。

外材は育ちが良すぎる物が多いため、年輪が大きく、乾燥による変形が大きくなってしまいます。
気候風土にあった材木を使用しなければ、日本の湿度に耐えられなく腐りやすく、シロアリなどにも弱くなります。

国産材にも様々ですが、強度、加工性、耐水性、調湿性、不朽性など優れたものが多く、歴史的建造物に使用され、丈夫な事は実証されていると思います。

国産材を活かす(建材として利用する)のは、災害から身を守る事にもなります。
日本の森林の約4割を占める人工材は、植林後放置すると木が密集してしまい、木の枝が伸び放題になり地面まで陽が射さなくなり、丈夫な木が育ちにくい環境になってしまいます。
根が細いと降雨時に水をためておくことができなくなり、倒木、土砂崩れ、洪水など引き起こす要因になりかねないそうです。

野菜や花も間引きするように、木も間伐してあげないといけないのです。
その間伐材を利用した紙製品や、割りばしなどぜひ活用していただきたいと思います。

日本の気候風土に合ったものをぜひ活用していただき、材木店、大工、林業、様々な仕事の方々を循環して守っていただきたい・・・願うばかりです。

スカイツリーに五重塔の伝統構法が応用されたように、日本の木もぜひ見直していただき、活用していただきたい。

それもエコの一つだと思います。

歴史的建造物も、古民家も、古い建物の木は本当に強く、力を感じ、時間と共に強くなった・・・そんな力強さがあります。

大工としてできる事は、国産材を価格を抜きにして(抜いたら仕事がなくなるのも・・・困りますが( ;∀;))ぜひ活用していただきたい。
肌ざわりを感じ、気候風土にあった毎日住む家に!!取り入れていただきたいと思います。

なくなって気付く前に。できる事をコツコツ。

と少し未練がましく(笑)材木店さん!!辞めてほしくないーーーーーーーーーーと叫んでしまいました。

3月末までぎりぎりまで叫んでみたいと思います(笑)
材木店の方が・・・すごくとても寂しそうに、しかしその木をとても誇らしく渡してくださった・・・大切に・・・とても大切に・・・
その気持ちが、大工としてまだまだひきずりそうです( ;∀;)

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